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Steve Vai / Flex-Able
スティーヴ・ヴァイさんの1stですが、最初はなんじゃこりゃって思ったけどなんだかんだでスティーヴ・ヴァイの中でいちばん聴くアルバムになってしまいました。1曲目の『Little Green Men 』が大好き。
Ministry / Jesus Built My Hotrod [Single]
「あの曲」。
暴走するマシンビートに乗ってギビのキチガイじみたボーカルが素晴らしい。これは90年代のサーフィン・バードだ。
Ministry / Twitch
ミニストリーが独自のスタイルを確立した唯一のアルバムじゃないのかな。EBM前夜、エレポップからの脱却。ギターに逃げキリング・ジョークのパロディーみたいなバンドになる前の姿。ギター導入後で好きなのはバットホール・サーファーズのギビをボーカルに迎えた「あの曲」だけ。
CARRE / Grey Scale
東京を中心に活動する二人組インダストリアルユニットのセカンド。機材の並べ方や二人が向かい合ってその場その場で音を重ねていくところは往年のDOMEやクラスターを想起させるがなんというか、ストリート感(死語)がある点や幅広いコラボレーターとの作品も見逃せない。
Yves De Mey / Frisson
PvHとのユニットSendaiもやっている人。ハードウェア寄りで作ってる感じ。即興感もある。
Pete Swanson / Punk Authority +
タイトルが最高に好き。元イエロー・スワンズ
Not Waving / Animals
名前から想起するのはThis Heatなんでしょうがこれも2016年現在形のエレクトロニク・ミュージック。emptysetやYves de Meyともまた違うポストインダストリアルの感触も。
Prequel Tapes / Inner Systems
中期キャブスが大好きな自分にはかなりヒットした一枚。といっても懐古趣味じゃなく2015年現在のエレクトロニク・ミュージックになっていると思う。
The Buggles / The Age Of Plastic
中学生のときラジオ関東の全米トップ40でやっていたリクエスト特集で初めて「ラジオスターの悲劇」のイントロを聴いた時の衝撃。
The Jesus & Mary Chain / Psychocandy
楽曲的な目新しさが全くないのに制御不能なギターアンプから発せられるフィードバックノイズを被せただけでロックのフォーマットを更新してしまった一枚。ソニック・ユースのEVOLのインナースリーヴに名前が刻まれていて彼等も少し気にしていた事を窺わせる。
Swans / Public Castration Is a Good Idea
アナログだと片面2曲ずつ?の二枚組で繰り広げられる地獄絵図。いわゆる人間の醜悪さだけをひたすら繰り返すスワンズの表現は多分ここがピークなのだったろう。この後どんどん日和っていってビル・ラズウェルプロデュースのthe burning worldで一旦マイケル・ジラは自分のスワンズとしての役割を終える事になる。さながらパンゲア、アガルタをリリースして沈黙したマイルスのように。
Swans / Cop
この世の地獄をロックで表現できる数少ないバンドのセカンド。拷問のような単調さをロリ・モシマンのエンジニアリングでカバーしてるのだろうと思っていたら実際そうではないことを後のライブブートレグで披露することになる
Aphex Twin / Selected Ambient Works 85-92
ひたすら美しいXtalを出すためだけに作られたアルバム(想像)
Wire / A Bell Is a Cup Until It Is Struck
1986年に活動再開したワイヤーの(活動再開後の)2作目。この時期は初期によく形容されたひねくれポップというよりはコリン・ニューマン色を裏からブルース・ギルバートが壊す感じだった気がする。この年に初来日を果たしインクスティック芝浦で観たがこの日本盤CDにボーナストラックでも収録されているDrillのライブがとにかく圧巻だった。活動停止前の曲を一曲もやらなかったところも「伝説のパンク/ニューウェーブ」を再現するのでなく好感が持てたのが今も聴き続けている一因かもしれない。
Laibach / Opus Dei
「おっかねぇ 人生ワッハッハのライバッハ」知ってる人は40代後半以上に違いない
Slayer / Diabolus In Musica
これが出た年に観たライブで無謀にもオールスタンディングの最前列を陣取ってしまい、始まった途端に背後に群れを成す大量の観客から物凄い圧力を受け堪えきれず4曲目に柵超えして戦線離脱。目の前2メートルくらいの場所でトム・アラヤが頭を振っているのに柵を押さえる屈強そうな黒人ボディガードの腕の太さの方が記憶に残っている。このアルバムを聴くたびにそういったことを思い出す。
The Mars Volta / De-Loused In The Comatorium
途轍もないアルバムだと思うわけですが、その中でもやっぱりDrunkship of Lanternsが異常な魅力を放っていると思います。最後のユニゾンは「もう分かったよ」「もうお前らしか笑ってないよ」「みんな帰っちゃったよ」というくらいクドくて、そこがいいです。サディストって感じ。

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