Neil Young / Arc
Weld(1991年発表の轟音ライブ)のオープニング、エンディング、残響、キメて盛り上がる部分だけを編集してとても格好よい轟音と歓声だけの作品になってしまったArc。時代はジャンクバンド人気からゲフィンその他メジャーレーベルがグランジ/オルタナ(書いていて恥ずかしい)を仕立て上げた頃。サーストン・ムーアやJ(マスシス)、カート・コバーンがロックスターになりつつあった。(もともとリスペクトはされていた)ニール・ヤングはこれを出す事で彼らに「このおじさんには敵わないや」と言わしめたに違いない。Weldツアーはソニック・ユースもサポートしていた気がする。ロックの渋みとか辛味とかコクとか一番美味しいところが凝縮されているアルバム。俺は常々ソルマニアやマゾンナを「ロックの残滓(でも最後に残った一番美味しい部分)」と思い込んでいるのだけどArcもまさにそんなところだと思う。ニール・ヤングが歌うのは"ライク・ア・ハリケーン"や"ラブ・アンド・オンリー・ラブ"のほんの一節だけ。あとはドカドカドカドカギュイーンドドーンドドドドドドという感じ。これは本当にアガる。曲も聴きたい人はWeldとセットの2枚組もあるのでそちらもおすすめ。

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